2015年11月23日月曜日

出産の記録



10月の過日、予定日超過11日目で無事出産しました。出産時41歳の高齢初産婦の記録です。

なかなか出てこないベビーは3週前に既に推定体重3,400gとのことで、出産時はどれくらいなのか不安に。。
誘発剤を使って早めに出産を促す病院も多いと聞きますが、私のかかった病院は2週間位は超過しても自然に陣痛がおきるのを待つ方針で、結果的には、自発的に満月の日に出て来てくれました。

出産は生まれて初めての経験と感動の中、嵐のようにすぎてしまいましたが、この経験を少しでも記憶に留めたいと思い記します。私的な記録だけど、興味ある人には一体験談として見てもらえればと思います。事前に色々想像したり、聞いたりしても個々のお産はそれぞれだけど。


(予定日超過8日目)
なかなか出産の兆候のない中、夜の散歩の効果か、お腹が強く張りおしるし有り。周りからの出産まだ?のプレッシャーで、かなり頑張って散歩してました。

(予定日超過9日目)
おしるしつづく。美しく冴える十三夜の月を見ながらひたすら散歩。夜中、前駆陣痛あり。でも途中で眠ると朝には陣痛収まってました。

(予定日超過10日目)
朝イチで病院へ。気づかなかったけど、破水していたのですぐに入院。
夕方、陣痛が徐々に強くなる。陣痛は今まで経験した事の無いタイプの痛み。始めは生理痛のような痛みだったけど、どんどん強くなり、最後の方は違う種類の痛みだった気がする。楽な姿勢を求めて試行錯誤するも、吐き気もひどく、何度も嘔吐。急に暑くなったり寒くなったり、体温調節も異常。自分の体に経験した事の無い事態が起こっている事は確かだけど、訳が分からなくなっていく。

陣痛は1分程度でピークのくる波のような痛みで、そんな波が一定間隔で繰り返し来る。ピークまでは息をフーッと、吐く事を意識。ピークを超えたらベビーに酸素を送る為に深呼吸。ピークまではフーッ、フーッ、ピーク後はフー、ハー、フー、ハーって感じ。

(予定日超過11日目/出産当日)
深夜になり、陣痛はどんどん激しくなっていく。吐く物が無くなっても水分を吐き、冷や汗をかき、下からは出血しながら深夜2時頃に分娩室へ。既に意識は朦朧。この時、子宮口の開き4センチほど。いきんでいいのは子宮口の開き10センチ(=全開)だから、まだまだ先は長い。・・・と思ったけれど、それ以降の記憶が飛んでる。

翌朝9時〜10時頃、子宮口全開になり、いきんで良いと言われる。骨盤をベビーが通って出てくる最後の砦。お腹に力を入れるも、胃に圧迫感が有り、また嘔吐。昨夜から何も食べず、不眠の為水分しか吐けずフラフラなのに、絞り出すように何度も嘔吐で余計にグッタリ。「いきみたくなった時にいきんで」と言われたけど、3週前に3,400gと言われたベビーの頭が大き過ぎて通れなかったら?という不安と、疲労でちょっと休憩。陣痛が来てもいきまずに、仮眠。

午後2時頃、仮眠しすぎて?弱まって来たため陣痛促進剤を投与し、陣痛のタイミングでいきむ。フラフラのままで気持ちが折れそうだったけど、いきみだしたらベビー自らの意志なのか、ぐぐっと降りて来て驚く。本当に一緒に出産を乗り越えようとしているんだと実感。思いのほかスムーズに進む。

「次で出てきますよ、頑張って」と声をかけられ、集中。

すぐに「赤ちゃん出てきましたよ、お母さん、目を開けてしっかり見て」と言われ、生まれたての我が子が出てきた瞬間を目にする。

こんな風に見れるとは思っていなかったので驚きと感動で興奮。


今でもあの瞬間は無音でスローモーションのように思い出されます。その後、泣き声が聞こえすぐにほやほやの我が子を胸に乗せてもらいました。自分の体から出て来たけどベビーはふにゃふにゃでほかほか。小さな頬や胸をそっと撫でながら、言いようの無い感動で涙が溢れました。生まれてくれてありがとう。と胸の中で何度もつぶやいてました。
 
急遽里帰り出産する事にする前は、都内の病院で無痛分娩を検討していましたが、結局麻酔はせずに出産。あれだけ苦しんだのに陣痛の苦しみは出産後全く思い出せないのが不思議です。ちなみに心配していたベビーの体重は3,082gで、推定ほど大きくはありませんでした。

輸血はしないまでも私は出血が多く、貧血もひどかった事も有り、産後は要介護のような状態に。産後エネルギー補給の為に口にしたわずかなフルーツもまた嘔吐(しかも寝たまま起き上がれずベッドに)、トイレも付き添いしてもらう状態でした。でも恥ずかしいとか構ってられない状態。

満身創痍ではありましたが、言葉では表現出来ない感動で我が子の寝顔を見るたびに涙が溢れ、自分の命より大切な存在ができた喜びに、かなりの興奮状態。でも、このような経験をふまえ、育て上げてくれた母や、世の中のお母さんたちに改めて敬意を感じました。

大変な思いも沢山ありましたが、とても素晴らしい経験ができました。

当日はほぼ分娩室でしたが、出産直後は雨がやみ東の空に虹がかかっていたそうです。満月の日だったけど、満月の日はお産も多いとか。月の満ち欠けと女性の本能も不思議に連携しているようです。よく耳にするけど、不思議ですね。

出産は新たな子育てのスタートで、現在も絶賛試行錯誤中ですが子供と一緒に成長していきたいと思っています。


退院の日、料理上手な妹が鯛でお祝いしてくれました。







2015年10月20日火曜日

産休

出産、育児に興味関心が向いているので普段のスタッフブログとは別の趣向でデザイナーブログを綴ろうと思います。

9/17より、約20年ぶりの実家暮らしをして1ヶ月が経ちました。

市内(福岡県八女市)は白壁の町並みの残る城下町です。


いい感じに手入れされた古民家を利用したカフェやセレクトショップ、

ゲストハウスなどが軒を連ね一層ノスタルジックな気分に。


実家はそこから更に車で30分程。

道幅も空間も、とてもゆったりしていて贅沢。


シルバーウィークは晴天続きで、ベビーの肌着の水通しもサクサク乾きました。







臨月のお腹に興味深く反応する甥っこ。

お腹をなでなで頬ずりしたり、おもちゃを乗せたり。


赤ちゃんがいるんだよー。

もうすぐお兄ちゃんになるんだよー。というとニコニコしてます。

3歳だけじゃなく、1歳も色んな事分かってるみたい。


3歳と1歳の甥のパワーはイヤイヤ期も含めて凄まじく、
子供に縁のない生活の長かった私は

始めは一緒にいるだけで疲れてしまったけど、 お陰で子供というものに随分慣れたかも。


本格的な実りの秋。
梨、桃、ぶどう、栗、早生みかん、柿 新米などなど。


この時期採れる冬瓜は利尿作用があり、妊婦に出がちなムクミにも効果的です。



ムーミンを思わせるフォルム。

煮物でいただいたら私の足のムクミには結構効きました。

味は淡白なのでアレンジしやすいです。
東京ではあまり見なかったけど。 

予定日超過も出てくる気配なしでちょっと不安ですが
気長に待ちたいと思います。



2014年9月10日水曜日

合同展示会 rooms29

季節はめぐり、また展示会シーズンになりました。

今日はファッションの合同展 rooms へ。

HAVIENAのデビューもこの展示会だったし、アトリエ事務所からも一番近いのでちょこちょこ見に行っています。

出展するのと見に行くのは大違い。



今回は、スッキリというかサッパリした感じ。

展示や地場産ブースが大きかった印象。


展示会ってすごくお金が掛かるので、そこで確実にビジネスに結びつける努力や、投資する心意気に刺激されることも沢山。


お友達のクリエイターさん、デザイナーさんたちもたくさん出ているので
近況報告を兼ねたおしゃべりをしながら回りました。

今回は
HAVIENAの前のカタログのモデルをやってくれた葉月ちゃんがディレクターのタイツブランドTOKONEが合同展デビューだったり、

sasakihitomiちゃん、SAKURAYAMAちゃんは、相変わらずの乙女な世界観で、自分にない表現力に脱帽しながら来場者目線でアイテムやディスプレイについてコメントしてみたり、

サンソネちゃんのシュールでユーモラスなアイテム展示の中に、彼女ならではのアイデアが施されていることに感心したり

NYの展示後のロンドン、パリの営業後、安定して合同展に出続けるcarmineさんに感服したり。。

あと、アート展示で大村雪乃さんの作品が面白かった。


この光に見える○はよくある文房具の○シール!


ちゃんと夜景に見えます。。こんな表現方法があったのか!


喋り疲れて帰宅中、原宿駅付近にスニーカーが片方落ちてました。

軍手とかよくあるけど、スニーカーは珍しいな。。

2014年9月1日月曜日

Mement Mori

6末決算の大詰め処理や諸々で余裕が無くなっていた8月後半。

少し落ち着いて、いろんなニュースを見ていました。

広島の土砂災害からもう1週間以上も経ちましたね。。

本当に胸が痛みます。心よりお見舞い申し上げます。

広島の友人に連絡を取ると、直接は大きな被害はなかったものの。。

数年前までマンションの隣に住んでて仲良くしてもらってた家族が子ども二人を失いました。テレビで天気予報見てたら、隣の部屋に土砂が流れ込んで一瞬で目の前で、さっきまでじゃれてた子供達が埋まったらしい。狂うわマジで。家を新築してお祝いにも行ったんよね。。


ニュースで流れる”死者○○人”という見出しは被害の大小を感じさせるけど、


友人の話は、何とも言えないやるせなさというか。。。ウムー、言葉にし難い。。



それでも、現実を受け止め、懸命に活動している様子で逆に気力を分けて頂いた感じ。


で、その話で思い出したのがMement Moriという言葉。

初めに触れたのはジュエリーの図録。

(メメントモリの象徴である生まれたての赤ん坊と骸骨が入ったリング)


ラテン語で「自分が(いつか)必ず死ぬことを忘れるな」という意味の警句(by wiki.)とのことですが、
 自分的には、死を意識することで、生が際立つというか、そういうふうに解釈しています。
当たり前のように感じてしまう生をないがしろにせず、一生懸命生きなきゃと。

悲しみに打ちひしがれている状態では、そんな言葉耳に届かないかもしれないけれど、
もう一度刻みたいと思います。自戒を込めて。


(2つのフープは並び合う2人の恋人のように一体化する。)



できることといえば、募金ぐらいですかね。。

もっと頑張って、HAVIENAというブランドならではの応援ができるようになりたいと思っています。


2014年8月4日月曜日

コピー商品、類似商品について

仲良くしてて頂いているジュエリー作家さんのブログで色々思う事がありましたので
ご紹介しておきたいと思います。

コピー商品、類似商品について

事の発端は、取引先が彼女のブランドのデザインを無断でコピーし、自社の職人に作らせたらうまく行かなかったので直して欲しいという依頼を受けたと言うもの。

作り手の友人達の中でも、コピーされたという話はとてもよく聞くし、私自身も似たような経験は何度もあります。


ただ、いつも「よくあること…」で済ましていいのか?という自問もずっとありました。

彼女のブログは作り手のいろんな思いを代弁してくれていると思います。

うまく言えないけれど、問題をスルーしてはいけない気がしてご紹介させていただきました。

2014年7月29日火曜日

ランジェリーの歴史と個性とライフスタイル

先日のフレンチランジェリー展ですっかりそのお人柄のファンになってしまったキュレーターのCATHERINE ORMEN 女史のご自宅とインタビューの記事。


“私なり”の官能とクラシックなパリスタイルの真髄

(画像はELLE ONLINEより)

序文引用:「シャネル」や「イヴ・サンローラン」といったモードブランド展覧会をキュレーションし、ファッション史、ランジェリー史に関する多くの著作もある、フランスの大物キュレーター、キャサリン・オーメン宅を訪問。素敵なクラシック部屋とともに、ランジェリーとスタイルとの密接な関係を聞き出した。

センスと知性を感じさせる成熟した彼女のライフスタイル。

なのに、ユーモアを感じさせるチャーミングな表情。

本当に人としてとても魅力的です。是非読んで欲しいと思っています!

ライフスタイルにもうっとり。。





***************


以下は暑苦しい私的な彼女や彼女の言葉に対する絶賛コメントと、
ランジェリーに対する思い(込み?)。

お付き合いいただける方だけ読んでいただければ。。




彼女のセンス、バランス感覚に感服。

ライフスタイル全般を通じて感じられる、

クラシックとモードの取り入れ方、クラシカル一辺倒ではでないエッジのきいたスタイリング。

NATURAL (自然/飾らない)とART(芸術・人工・技巧)のバランス。


文中、個性に関する箇所で

~画一的な美の基準のから、それぞれの人の“自分なり”の身体をリスペクトするという方向に変化している。~

にも共感。

私自身、(20年近く以前の話しですけど)、国内の大手メーカーさんでなかなか合う下着が無いと感じていた時、自分が規格外な感じがしてネガティブに捉えていた時期もありました。

でも、デザインもフィッティングもバリエーションの広いインポートの下着で合うものに出会ってフィットした時初めて自分のことを肯定できた気がした衝撃を何度も思い出します。

その衝撃をくれたのがフレンチランジェリーだったわけなのですが、
多分そういう根底に流れる個性の捉え方が多様なランジェリーを生み出しているのだと納得。


そう、、、

だからいろんなタイプのランジェリーを紹介したいと思って自分もブランドをスタートしました。

今はいろんな制約があって実現できていないけれど、もっといろんなタイプを作りたいと思っています。自分がもどかしい。。


女性の社会的意識のと共に変化してきた下着。


日本でも自分も含め、新しいデザイナーランジェリーブランドが出てきていています。
大手のメーカーさん達の商品も進化しています。

様々なタイプのランジェリーを知ることで、自分の女性性(フェミニティ)と向き合い、コマーシャルに流されることなく自分の審美眼でランジェリーをチョイスする女性が増えたら、

また相手の個性の深いところまで見つめて魅力を引き出すようなランジェリーを送るパートナーが増えたらいいなと思っています。

なんの後ろ盾もなく、そして無名のHAVIENAを応援してくださっている皆さまはもう、その審美眼をお持ちだと確信しています。背筋伸ばして頑張ります!

アンケートでも、もっといろんなタイプのランジェリーをというお声も頂いています。
(よかったら是非お声を聞かせて下さい)

水面下で進めています。
秋ころにはご紹介できればと思っています。

お楽しみに!



2014年7月25日金曜日

フレンチ・ランジェリー展



お友達のランジェリーデザイナーさんにお誘いいただき、
フレンチランジェリー展のパーティ-へ。


私がランジェリーにハマるきっかけを作ってくれたのが実はフレンチランジェリー。

だから今もブランドの一部HAVIENA の "VIE" や、

ブランドコンセプト ”La porte du jardin secret ~秘密の花園への扉”

シーズンのカラー名、例えば ”Nuit de ete ~夏の夜~”

などフランス語を用いています。




当日は沢山のインポートランジェリー関係者さん達が集まり、貴重なフランスのランジェリーのアーカイブを見ながら楽しくお話出来ました。

比較的小さなギャラリーでの展示だったためか、賑わいながら人との距離が近い感じで

このランジェリー展のキュレーター、CATHERINE ORMENさんとも直接お話し出来て感激。

(初めお会いした時に彼女がその方と知らないままで「素敵なメガネ!」とか声かけてた。。)


とても気さくで素敵な方♡


会場にある20世紀前半のコルセットについてるパーツについて質問したり、
展示について逆に聞かれたり、日本のランジェリーマーケットについてお話したり出来ました。



ランジェリー関係者ばかりだったので会話の内容がぐんぐん深いところまで入っていって楽しい!


展示も、19世紀後半から現代まで幅広いラインナップを
間近に見ることが出来、とても興味深かったです。

最後にはお土産も足りなくなるほどの盛況で、代わりに日本未発売の図録に
オーメン女史自らメッセージ付けて下さいました。



通訳さんが内容を教えてくれて感激✩

とても嬉しい!


フレンチランジェリー展の記事はこちらのライターさん、ジャーナリストさん達のページに
いろいろ載ってます。

川原さんの LINGERIE JOURNAL キュレーターにインタビュー前編 
                     キュレーターにインタビュー後編


武田さんの INNNER通信 「表参道でフレンチランジェリー展」


無料だしお気軽に足を運んでみてください。

ナオちゃんありがとう!